錠前の保守について
どのような錠でも、長期間使用していますと
1.
取付ネジがゆるむ
2.
ノブ、レバーハンドル等がガタつく
3.
ローズ(丸座)がガタつく
4.
キーの抜き差しがスムーズでなくなり、回すのが固くなる
5.
扉を閉めても錠本体のラッチボルト、デッドボルトが扉の枠のス
トライク(受座)にうまく入らない
等の様々な不都合が生じてきます。いつまでも最良の状態でご使用
いただくためにも、1~5の発生における早期対処が必要です。そ
のままの状態で使用され続けると、故障の原因や、またひどいとき
には盗難など重大な事態になりかねません。そこで1~5における
対処、保守について以下の文例をご参考の上早期対処をお願いいた
します。
前ページの錠前の取り付け方法もご参考ください。
■4の場合
キーとその伴穴に鉛筆等の黒鉛をまぶし、何度か伴穴に抜き差しす
ることによりスムーズな抜き差しを回復させます。もしこれでもダ
メな場合は、伴穴内に異物が入っていたり、伴穴内に油等が入って
いたり、あるいはキーが曲がっていたりする場合がありますので調
べてください。
調べる場合、絶対にシリンダー部分を分解しないようご注意くだ
さい。使用できなくなります。また異物が取れないときや、キー
が元に戻らない場合は早い目に交換してください。
キーの回りが固い場合は、  デッドボルトが曲がっていないか  錠
が扉枠側のストライク(受座)とずれた状態でデッドボルトがスト
ライク穴にこすれていないかをお調べください。
の場合、錠ケースからスムーズにデッドボルトが出入りするよう
にデッドボルトを修正するか(このときの修正にはある程度の知識
が必要ですのでご注意ください)、交換してください。
の場合はこすっているストライク穴部分をヤスリ等で削ってくだ
さい。またこの場合次の5と関係する場合がありますのでよく注
意してお調べください。
■5の場合
扉が反っていないか、あるいは曲がっていないか、扉枠内に扉が上
下左右均一におさまっているか、戸当たりゴム等でうまくおさまら
ないのかどうか、開ける方向・閉める方向にエアー等の負荷がある
かどうか、ドアクローザー等がうまく作動しているかどうか等をお
調べください。これらの場合は、錠前で直すことができませんので
(4
の  のようにストライク穴部をヤスリ等で削る方法も若干はでき
ますが、根本的な対処ではありません。)扉等の調整、修正になりま
す。
■注意
保守については建物竣工後、3~6ヶ月後に実施をお奨めします。
建物の乾燥等で木製扉が縮んだり、反ったり、曲がったりし、ネジ
のゆるみ、ノブ・レバーのガタつき、ストライクにラッチボルトや
デッドボルトが入りにくくなったり等を伴うことがあります。
■1の場合
該当する個所のネジをプラスドライバー(ほとんどがプラスネジを
使用)で締め付け直してください。また木製扉で、ネジが空回りし
て締め付けられないようなときには、割り箸等をネジより少し長く
切り、その先を鉛筆のように削った後、接着剤を塗り、ハンマー等で
ネジ穴に打ち込んでください。ある程度接着剤が乾いたら、再びそ
の上から小さい目のネジのガイド穴をあけ、ネジを締めてください。
■2と3の場合
ほとんどの場合ノブとそのローズ、レバーとそのローズとが重なり
合ってガタつきがおきていますので両方を締め付け直すことが必要です。
●ノブ
前ページのケースロック、インテグラルロックのノブの取り付け
方法をご参照ください。
ローズ引付板(取付板)の引付ネジを締め直し、ローズを時計方向
に強く回し締め付けてください。(セブンロックの一部のシリーズの
ローズははめ込み式ですので、はめ込んでください。)
●レバー
前ページのレバーハンドル錠のローズ、レバーの取り付け方法を
ご参照ください。
ローズ引付ネジを締め直し、さらにレバー固定ネジを締め付けてく
ださい。(ほとんどのレバーは6角穴付止めネジの為、6角棒スパナ
2.5
を使用してください。)
AFTER-SERVICE
アフターサービス
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